さすがに暑くなってきたので、昼間外を歩き回る時期でもないと思い、屋内で見るものを選んで見てきました。損保ジャパン東郷青児美術館の【特別展】甘美なる聖母の画家 ペルジーノ展 ~ラファエロが師と仰いだ神のごとき人~です。
ちなみに、ここ1週間程度身体特に足を酷使してきたので、かなり足をやられました。途中で椅子に座って足を休ませつつ見て回りました。
ペルジーノとは? §
ラファエロが師と仰いだ人。レオナルド・ダ・ヴィンチ、ボッティチェッリの兄弟弟子。1500年頃にはイタリアを代表する芸術家とされたようですが、後世にはあまり評価されず、最近になってようやく再評価され始めた画家……ということのようです。
そういう立場だからこそ、本物が気楽に日本にやってきて、安価かつ混み合うことなく鑑賞できるのでしょう、たぶん。
実際に見た感想は…… §
グッと迫ってくるような迫力はあまり感じませんでした。
おそらく、そういうタイプの作家ではないのでしょう。
工房を作り、ある種の理想化された様式美を安定的に量産することでニーズに対応しようとした人なのだろうと思います。
そういう意味では芸術家には分類できない人なのかもしれません。
しかし、工業製品を美術的なデザインとして評価するのと同じように、こういったデザインを芸術として評価していくことは可能なのでしょう、たぶん。
あるいは別の言い方をすれば、ペルジーノの絵を理解するためには、当時の状況、環境、価値観、宗教観、ライフスタイルなどを知らねばならないのかもしれません。そういうものに対して、強く適合するように作られたデザインであるがゆえに。
そう考えるなら、そういった予備知識を欠く私は、見る者として門前払いを食らったと言えるかもしれません。